お風呂や温泉による水に浸かる癒し
自律神経の働きとリラックス
お風呂といえば、リラックスの代名詞のようになっています。
それほど、お風呂には体を休める効果があるのですが、その正体とはなんでしょう。
具体的なお話をすると、体を直す副交感神経の活動が強くなり、体を修復する働きが活性化します。つまり、お風呂に入るとリラックスするというのは体をなおす神経が活性化するので起きる現象です。
といわれても、副交感神経とかピントきませんよね。もう少し細かくお話させていただきます。
人のからだ、生命を維持しているものに自立神経があります。自律神経は交感神経と副交感神経からできていると思ってください。
主な働きは
交感神経
活動している時、つまり状況に対して素早く対応できるように神経を尖らせ準備しているような時にはたらいています。
副交感神経
睡眠中など体の修復時に強くはたらきます。交感神経の働きによりダメージを受けた体をなおします。
癒しのはたらきをするのは、主に副交感神経で副交感神経がはたらきだすと、血管が広がり、体の中の流通がよくなります。
その結果、細い血管で渋滞していた、栄養、酸素、体温などが一気にからだのすみずみまで運ばれます。
また反対に、老廃物つまり不要になったごみがスムースに排除され、体がきれいな状態になっていきます。
こう考えると、副交感神経のはたらきって、そのままお風呂に入った時に感じる効果だと思いませんか?
つまり、からだを温め、血行をよくする入浴はそのまま、副交感神経のはたらきを強める効果もあるのです。それが、リラックス、癒しへと進んで行くのです。
癒しを支える三大効果
リラックスへの流れは先ほど述べた通りです。では、そこにいたる3つの効果をご紹介します。
①温熱効果
温熱効果の使い方。
37~41℃の微温、中温浴での効果。副交感神経が強くはたらき、筋肉の疲れをとり、リラックス方面に作用します。
42℃以上の高温浴域での効果。からだが臨戦態勢に入るため、交さんが活発になります。リラックスからは遠くなりますが、汗がよくでて、からだの活性化が進む効果があります。
温熱効果には温度によりこのような使い方がありますが、この特性をうまく使い分ければ、お風呂の作用でリラックスと活性化を意識して行うことができます。
②水圧効果
お風呂に入ると息苦しくなりませんか?
実はこれ水圧の影響なんです。
水圧というと深海探査艇など深い海を想像しますが。お風呂でも水圧はかかります。深海に比べればわずかなものですが、それでもウエストを3~6cm細くするだけの力はあります。
この水圧に横隔膜(=肺を持ち上げたり、引き下げたりする筋肉。肺の下側に位置する)が圧迫されて、肺が持ち上がり肺の容量が小さくなります。
その状態になると、人体は空気を補うために、呼吸を早くします。この現象がお風呂に入った時に呼吸が乱れる原因です。
この水圧を上手く使った癒しに、半身浴があります。
聞いたことのある人も多いと思いますが、お風呂に少量お湯をためて、下半身だけつかる入浴法です。
半身浴は水圧を使って足の血液を心臓に送り返す効果があります。
立ち仕事をしている人はよくわかると思うのですが、立っていると血液は重力の影響で足に留まります。
本来なら、溜まった血液は、脚の筋肉で心臓に送り返すのですが、その機能が弱ると、血液や送り返されるはずの余分な水分などが脚にたまってしまします。
それがむくみという現象となって現れます。
この脚に溜まった余分な血液や水分を、水圧の力で心臓に戻してあげる効果があるのが半身浴です。
お風呂の水圧が低いので感じ取りにくいかも知れませんが、馬鹿にできない効果があります。
③浮力効果
お風呂の癒しで、意外と知られていないのが、浮力によるリラックスです。
お風呂に浸かると、浮力の作用で体重は約1/9になります。
これにより、普段意識せずに使っている筋肉を休ませてあげることによるリラックス。
例えば、宇宙で無重力の生活をした後に、地球に帰ってくると筋肉が落ちて、まともに歩けないといいます。
つまり、わたしたちは、意識せずに普段の生活の中で、体を支えるために筋肉や関節を使っているのです。
その支える力を一時期不要にして、筋肉や関節のストレスを取り除くのが浮力による癒しというわけです。
お風呂に入ってふっと体が軽くなる瞬間、重力からの開放がリラックスな状態を生み出すのです。
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